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人参が嫌いでどうしても食べたくない子にどうする?
大学で、特別支援教育の専門課程に入るための最終面接があった時のこと。
「どうしてこの学科に入りたいのか?」などありがちな質問がいくつかあった後、教授がこう質問した。「あなたは今、子どものためにご飯を作ってあげています。でも、子どもは人参が嫌いで、絶対に食べてくれません。あなたならこの子のために、どういう方法を考えますか?」
一瞬、いろいろな答えが頭の中を巡りました。
「すりおろしたり、みじん切りにしたりして、ハンバーグに混ぜたり、ケーキに入れたりして人参の姿を隠す?」
「甘く煮たり、カレーライスの中に入れて味がわからないようにする?」
でも、それじゃ人参嫌いの子にはすぐにバレちゃうかな?
そもそもなんで人参を食べなきゃならないんだろう?
そんな考えが頭の中をグルグルしたのですが、思い切って別なことを言ってみました。
「人参と同じ栄養のある違うものを食べさせます。」
そう、人参の主な栄養がカロテンならカボチャだっていいわけじゃない?そんな風に考えてみたのです。
この答えが正解だったのかどうかを教授は教えてはくれませんでしたが、私は無事その課程に入り、特別支援教育と出会うことになったのです。
今思うとどれでも正解だったような気もするし、どれも不正解で、現実はそんなに簡単ではないような気もします。
だけど、1人1人の子どものために、これはどうかな?あれがいいかな?と一生懸命考えるということが、どの方法にするかよりもずっと大切なのではないでしょうか?
ちっちゃく切ってあげれば人参を食べられる子もいるかもしれないし、別なものを考えてあげなくてはならない子もいるかもしれません。
ぐーなっつでは、職員みんなで知恵を出し合って、1人1人の子にどういう方法で関わったらいいのかを一生懸命考えています。
これからもずっとそうしたいと願っています。
ちなみに人参が嫌いなうちの夫には今日はカボチャのお料理を用意しました。
ちゃんと食べてくれるかな?